韓国の歴史が今も息づく「韓屋村」の魅力

Traveloka Japan
15 Apr 2025 - Less than 1 min read

SNSで美しい写真や旅行記を目にして、「一体どんな場所?」「どの韓屋村を訪れるべき?」と疑問を持ったことはありませんか?

瓦屋根が連なる幻想的な風景と伝統文化の体験が魅力的に映りつつも、具体的にどう楽しめばいいのか迷う方も多いでしょう。

韓屋村は単なる観光地ではなく、数百年もの歴史と文化が今なお息づく生きた空間です。

近年では韓国ドラマや映画のロケ地としても注目を集め、韓服(チマチョゴリ)を着た若い世代の姿も多く見られるようになりました。

本記事では、ソウルの「北村韓屋村」から全州の「全州韓屋村」まで、代表的な韓屋村の魅力や楽しみ方を解説します。

韓服レンタルや韓屋ステイといった文化体験から、季節ごとの見どころや効率的な回り方まで、あなたの韓国旅行をより深く豊かにする情報をお届けします。

韓屋村とは?

韓屋村は、韓国の伝統的な家屋「韓屋(ハノク)」が集まる地区で、歴史と文化が息づく生きた博物館です。

瓦屋根と木造建築が織りなす美しい街並みは、訪れる人々に深い感動と特別な体験を提供します。

かつては王族や貴族(両班)が暮らした高級住宅街であった例も多く、格式ある佇まいは人々を魅了し続けています。

韓屋の特徴は、自然との調和を重視した建築様式です。

静かで美しい中庭、瓦屋根の曲線、木造の骨組みなど、朝鮮時代から受け継がれる自然との調和を重んじた伝統建築の粋を感じられます。

床下暖房「オンドル」が表すのは、韓国の気候に適応した生活の知恵。

近年では伝統的な韓屋をリノベーションしたおしゃれなカフェやショップも増え、歴史的な雰囲気を残しつつ現代的な楽しみ方もできるエリアとして、若い世代からも注目を集めています。

SNS映えする美しい景観と、そこでしか味わえない特別な体験が韓屋村の魅力です。

韓国で訪れるべき主な韓屋村

韓国各地には様々な韓屋村が存在しますが、特に有名なのはソウル特別市の「北村韓屋村」と全羅北道全州市の「全州韓屋村」です。

それぞれ異なる歴史的背景と魅力を持つ韓屋村で、多くの観光客が訪れる人気スポットになっています。

韓服をレンタルして街並みを散策したり、伝統茶や郷土料理を味わったりと、韓国の様々な文化を体験できるのも魅力的です。

北村韓屋村(ソウル)

ソウル特別市の中心部、鍾路区に位置する北村韓屋村は、景福宮と昌徳宮という二つの巨大な王宮に挟まれた場所にあり、約600年の歴史を持つ由緒ある伝統住宅街です。

かつては朝鮮時代の貴族階級である両班が住んだ高級住宅地で、現在も格式高い韓屋が数多く残されています。

「北村八景」と呼ばれる8つの絶景ポイントは北村韓屋村の最大の見どころであり、迷路のように入り組んだ石畳の路地と、その両側に連なる韓屋の瓦屋根が織りなす風景はまさに圧巻です。

特に、坂の上から韓屋の屋根越しにNソウルタワーを望む景色(第5景・第6景付近)は、写真愛好家に人気の撮影スポットとして知られています。

景観番号

名称

主な見どころ

写真撮影のヒント

1

昌徳宮全景

壮大な歴史宮殿・昌徳宮を遠望する絶景

宮殿全体の美しいシルエットを捉える

2

苑西洞工房通り

刺繍工房や染色工房が立ち並び、伝統工芸と情緒にあふれる静かな小径

工房の看板や職人の作業風景を背景に

3

嘉会洞博物館通り(嘉会洞11番地一帯)

韓国伝統文化に関する博物館が集まる、文化が色濃く息づく路地裏

博物館の外観や周辺の韓屋の風景を捉える

4

嘉会洞31番地の丘(北村展望台)

急な坂道と、先に広がる瓦屋根の連なりの美しさを見渡せる隠れた高台

坂道の下から見上げるように撮影し、奥行きを出す

5

嘉会洞の上り坂

時空を超える歴史的情緒を感じる坂で、北村を代表する風景

坂の上から韓屋の屋根越しにソウルの街並みを望む

6

嘉会洞の下り坂

韓屋と現代が織りなす風情豊かな下り道で、北村を代表する風景

坂の下から見上げ、連なる韓屋の美しさを強調

7

嘉会洞31番地

生活感と昔ながらの温かさを感じる路地で、遠くにNソウルタワーも見える

細い路地の奥に見えるNソウルタワーをフレームに入れる

8

三清洞の石段

昔ながらの石段が紡ぐ趣深い坂道と周囲の伝統家屋が調和した美しい風景

石段を下から見上げ、両側の韓屋を取り込む

北村韓屋村は韓屋を利用した伝統工芸品店や小さな博物館(北村韓屋博物館、北村文化センターなど)も点在しており、街歩きしながら韓国の伝統文化に気軽に触れられます。

書道や韓紙工芸、伝統茶道などの体験教室やイベントもあり、事前予約をすれば韓屋での料理教室や工芸体験に参加可能です。

北村韓屋村へは地下鉄3号線「安国駅」が最寄り駅で、2番出口から徒歩約7〜10分で到着します。

景福宮や仁寺洞エリアからも徒歩圏内で、周辺観光と合わせて訪れやすい立地です。

明洞などソウル中心部からタクシーで向かう場合の所要時間は、交通状況にもよりますが、約15〜20分程度です。

〈注意点〉

入場無料で自由に散策できますが、現在も住民が生活しているため訪問時は静かにしましょう
近年オーバーツーリズムが問題となっており、朝晩の訪問規制が実施されています
特に人気の高い北村五景と六景は、2025年3月以降、月〜土曜日の午前10時〜午後5時のみ観光客の入場が許可される予定です

全州韓屋村(全羅北道・全州市)

韓国有数の歴史都市である全州に位置する全州韓屋村は、約700棟もの韓屋が集まる韓国最大規模の伝統家屋地区です。

一帯が伝統保存地区に指定されており、広大なエリア内には昔ながらの町並みと歴史的建造物が点在。

朝鮮王朝発祥の地として1200年の歴史を持つ「スローシティ」としても知られ、街全体が昔の面影を色濃く残しています。

周辺には、朝鮮王朝の創始者である太祖李成桂の肖像画を祀る慶基殿、赤レンガが美しい韓国最古級のカトリック教会である殿洞聖堂、伝統儒学の学校であった全州郷校など、重要な歴史的建造物が隣接しています。

高台にある梧木台からは一面に広がる韓屋村の屋根を一望でき、写真愛好家には外せない絶景です。

また、伝統文化体験も全州韓屋村の魅力で、韓服のレンタルはもちろん、韓紙作りや扇子絵付け、茶道など、多様なプログラムが各所で開催されています。

韓屋体験館では韓国の昔ながらの遊び(投壺など)や工芸体験に参加でき、子連れ観光客にも人気があります。

全州は「食の都」としても知られ、韓屋村には全州名物のビビンバをはじめ、屋台グルメも豊富です。

街頭スイーツのチョコパイも、全州名物として人気を集めています。

宿泊面では、韓屋を改装したゲストハウスやホテルが数多く、実際に韓屋に宿泊する貴重な体験ができます。

木の香りや床暖房オンドルの暖かさを肌で感じながら一夜を過ごすのは、旅行者にとって忘れられない思い出になるでしょう。

ソウルから全州への移動は高速鉄道KTX(龍山駅〜全州駅:約1時間30分)または高速バス(ソウル高速バスターミナル〜全州バスターミナル:約2時間30分)が便利です。

全州駅から韓屋村までは、市内バスまたはタクシーで約15〜20分、バスの場合は「韓屋村」方面行きに乗車し、「慶基殿」停留所などで下車すると徒歩圏内です。

その他の伝統村

北村と全州以外にも、韓国各地には魅力的な伝統家屋の村が存在し、世界遺産に登録されている安東・河回村や慶州・良洞村などが代表例です。

河回村は朝鮮時代の両班一族の村が原型のまま保存されており、仮面舞踊などの伝統行事も見ることができます。

良洞村も500年以上の歴史を持つ一族村で、より素朴で本格的な古民家集落の雰囲気を味わえます。

一方、ソウル市内で気軽に訪れられる韓屋村や近年トレンドとなっているエリアが、南山コル韓屋村と益善洞韓屋村です。

南山コル韓屋村(ソウル)

ソウル中心部の南山の麓にある南山コル韓屋村は、朝鮮時代の上流階級の邸宅など5棟の韓屋を移築復元して公開した、野外博物館のような趣がある小さな村落施設です。

月曜日は休園となるため、訪問前に最新情報の確認が必要です。

伝統庭園や小さな池も備えた都心の中のオアシスとして、古民家の風景と共に憩いの空間を創出しています。

南山公園など近くの観光スポットと併せて訪れるのがおすすめで、背景に望める現代的なランドマーク「Nソウルタワー」と、昔ながらの景観が調和した独特の風景が広がります。

各韓屋内には当時の家具や調度品が展示され、韓国の伝統的な暮らしぶりを垣間見ることが可能です。

投壺などの伝統遊びを体験できるスペースや茶屋も併設され、週末を中心に様々なイベントが行われます。

タイミングが良ければ、無料で参加できる伝統音楽や舞踊・民俗芸能の公演、書道や民俗遊びなどの手習い体験、伝統結婚式の再現など、多彩なプログラムを楽しむチャンスがあります。

入場無料で気軽に立ち寄れるため、時間がない旅行者でも手軽に韓屋の雰囲気を満喫できるのが魅力です。

南大門・明洞エリアに近く、地下鉄3・4号線「忠武路駅」から徒歩5分とアクセスも非常に便利なうえ、明洞からも徒歩圏内で、買い物ついでに訪問できます。

益善洞韓屋村(ソウル)

ソウルの鍾路3街エリアに位置する益善洞は、1920年代の古い韓屋が立ち並ぶ路地裏を再生させたスポットで、今では「益善洞韓屋村」として注目を集めています。

韓屋をリノベーションしたおしゃれなカフェやバー、レストランが狭い路地にひしめき合い、昼間はカフェ巡り、夜はバー巡りを楽しむ人々で賑わっており、若者や観光客に非常に人気です。

韓屋造りのカフェ「清水堂」など、SNS映えする評判の店が数多くあります。

街角のレトロな看板や行灯はノスタルジックな雰囲気を醸し出し、撮影スポットも多数存在します。

1〜2時間もあれば十分に散策できる小規模なエリアで、仁寺洞や昌徳宮観光の合間に立ち寄るのもおすすめです。

短時間で韓国の伝統とトレンドを同時に味わえる点は要チェックのポイントであり、地下鉄1・3・5号線「鍾路3街駅」4番出口を出てすぐという駅近の立地も魅力です。

韓屋村のインスタ映えスポット

韓屋村は伝統的な建築美と独特の景観から、多くのフォトジェニックなスポットを擁しています。

場所とタイミング次第で、SNSで反響を呼ぶ素晴らしい写真が撮れるでしょう。

①北村韓屋村

北村八景の中でも特に人気が高いのは5景と6景
韓屋の瓦屋根の先にNソウルタワーが見える風景は絶好の撮影ポイント
石畳の路地と韓屋の組み合わせも美しい
韓服を着た人がいると時代を超えたような幻想的な雰囲気の写真が撮れる

②全州韓屋村

慶基殿の美しい庭園と竹林は、特に春と秋に美しさを増す
赤レンガ造りの殿洞聖堂と韓屋の対比も写真映えする
高台にある梧木台からは韓屋村全体を見下ろす壮大な景色が広がり、夕暮れ時が特におすすめ

③南山コル韓屋村

美しく手入れされた庭園と伝統的な韓屋が、背景にNソウルタワーを配した構図で撮影できる
季節の花々とのコントラストも美しく、特に春の桜や秋の紅葉の時期は訪れる価値がある

④益善洞韓屋村

レトロな看板と韓屋が融合した独特の風景、おしゃれにリノベーションされたカフェの内装が多くのインスタグラマーを魅了
「清水堂」や「Madang Flower Cafe」など、装飾がフォトジェニックなカフェは特に人気

撮影のベストタイムは光が柔らかい朝(午前7時〜9時頃)か、黄金色の光が差し込む夕方(午後4時〜6時頃)です。

天気は晴れや薄曇りの日が良いですが、雨上がりの濡れた石畳も風情があり、韓服のレンタルを利用すれば一層雰囲気のある写真が撮れます。

多くのレンタルショップでは髪型のセットや小物の貸し出しも行なっているので、トータルコーディネートが可能です。

私有地や住居への無断侵入は避け、住民の生活に配慮して撮影を楽しみましょう。

特に北村韓屋村では、一部エリアで撮影制限がある場合があります。

韓屋村を効率よく回るモデルコース

韓屋村を最大限に楽しむためのモデルコースをご紹介します。

時間や興味に応じて、最適なプランを選んでください。

①ソウル韓屋村めぐり(1日コース)

午前9時:景福宮から出発。韓服をレンタルして宮殿内を散策(韓服着用で入場料無料)
午前11時:北村韓屋村へ移動。北村八景を中心に散策
午後1時:北村や仁寺洞で伝統的な韓国料理の昼食
午後2時30分:仁寺洞で伝統工芸品ショッピングと伝統茶体験
午後4時:益善洞韓屋村へ移動。カフェ巡りとレトロな街並み散策
午後6時:南山コル韓屋村から南山タワーへ。夕食とソウル夜景鑑賞

②全州韓屋村巡り(1泊2日コース)

〈1日目〉

午前:ソウルからKTXで全州へ移動(約1時間30分)
午後:全州韓屋村中心部散策、慶基殿・殿洞聖堂見学
夕方:韓服レンタルして全州韓屋村での写真撮影
夜:全州名物ビビンバの夕食後、韓屋ステイで宿泊

 〈2日目〉

午前:伝統工芸体験(韓紙作り、扇子絵付けなど)
昼:全州郷校見学と市場での屋台グルメ
午後:梧木台からの眺望を楽しんだ後、ソウルへ戻る

③ソウル半日韓屋村巡り(時間がない方向け)

午前10時:南山コル韓屋村見学(約1時間)
午前11時30分:タクシーで益善洞韓屋村へ移動、カフェでの休憩と散策(約1時間)
午後1時30分:北村韓屋村の主要ポイント(5景・6景)を短時間で見学

訪問前に各韓屋村の地図を入手し、見たいスポットをあらかじめマークしておくと良いでしょう。

北村韓屋村と益善洞韓屋村は距離が近いため、同日に訪問すると効率的です。

また、混雑を避けるには平日の訪問か、週末でも早朝または夕方以降の訪問がおすすめです。

全州韓屋村を訪れる場合は、一泊して朝夕の静かな時間帯も体験すると、魅力を満喫できます。

韓屋村で楽しめる体験

韓屋村は単なる見学だけでなく、様々な文化体験を通じて韓国の伝統をより深く理解できる場所です。

街並みの散策に体験を組み合わせることで、より充実した韓屋村訪問になるでしょう。

韓服レンタルでタイムスリップ

韓屋村を訪れたなら、ぜひ体験したいのが韓服のレンタルです。

伝統衣装に身を包んで歴史的な街並みを歩けば、まるで朝鮮時代にタイムスリップしたかのようなノスタルジックな気分に浸れます。

景福宮や北村韓屋村などのエリアは特に、韓服姿で写真撮影を楽しむ人々からの人気が高いです。

韓服のレンタルショップは主要観光地に集中しており、景福宮周辺、仁寺洞、北村韓屋村(安国駅周辺)、全州韓屋村などでは多くの店舗を見つけられます。

事前予約をすれば、よりスムーズに利用できるでしょう。

色鮮やかな宮廷風のものからシンプルで現代的なデザインまで、豊富な種類の中から自分の好みに合った一着を選べます。

スタッフが着付けを丁寧に手伝ってくれる店や日本語対応が可能な店も多いので安心です。

レンタル料金の相場は、2時間で約1万〜3万ウォン(約1,000〜3,000円)程度で、半日や1日丸ごとのプランもあり、時間延長に柔軟に対応してくれる店もあります。

カップル割引やグループプランを用意している店もあるため、友人同士や家族連れでお得に体験できるのも魅力です。

韓屋村名

主要レンタルショップ

基本料金(2時間)

韓服の種類

ヘアセット

日本語対応

北村

Oneday Hanbok

18,000ウォン~

伝統テーマ

無料(基本)

北村

Byulgungteo Hanbok

22,000ウォン~

伝統テーマプレミアム

3,000ウォン~

益善洞

奈々屋

15,000ウォン~

伝統テーマ

無料(基本)

全州

Hanboknam

8,100ウォン~(1時間30分)

伝統テーマプレミアム

無料(基本)

多くの店では、伝統的な三つ編みやシニヨンなど、簡単なヘアセットのサービスは無料です。

韓服に合わせた髪飾りや伝統バッグ、扇子などの小物も一式レンタルできるため、手ぶらで訪れても問題ありません。

寒い時期には暖かいインナーを着用するのがおすすめですが、多くのレンタルショップでは、冬季でも楽しめるよう防寒具を別途貸し出しています。

マントやベスト、羽織物やコートを提供している店を選ぶことで、季節を問わず快適に韓服を体験できます。

また、外での写真撮影は短時間で済ませ、屋内でこまめに休憩を取るようにすると、寒さに煩わされず満喫できるでしょう。

プロのカメラマンによる撮影サービスやスタジオセットを備えた店では、本格的なロケーションフォトを手軽に体験可能です。

韓服を着用していると、景福宮をはじめとする一部の古宮の入場料(通常約3,000ウォン)が無料になる特典もあります。

伝統茶屋・グルメを味わう

韓屋村散策の合間にはぜひ、伝統茶屋やグルメのお店に立ち寄ってください。

韓屋を改装した趣のある空間で、韓国伝統茶(オミジャ茶やユルム茶など)や伝統菓子である韓菓を味わいながらゆったり過ごせます。

北村エリア周辺は、近隣の三清洞や仁寺洞にかけて韓定食や伝統スイーツを提供する店が多く、北村エリア自体にも、小規模ながら雰囲気の良いカフェや伝統茶院が点在しています。

伝統茶カフェ「チャマシヌントゥル」では、落ち着いた雰囲気の中で様々な種類の伝統茶と韓菓を堪能でき、散策の合間の一息に最適です。

全州は「美食の都」と称されるだけあり、韓屋村周辺には名物グルメが目白押しで、街歩きの合間に食べ歩きできるのも魅力的。

石鍋ではなく真鍮の器で提供される本場の全州ビビンバは、色鮮やかな具材と奥深い味わいが特徴で、一度は体験してほしい絶対に外せない逸品です。

全州韓屋村の通り沿いには、チヂミや韓国式コロッケ、伝統菓子の露店が並び、小腹が空いたらつまみ食いしながら散策できます。

また、全州発祥といわれるチョコパイ(PNBパン屋の名物)は、お土産として特に人気です。

伝統どぶろくであるマッコリ好きには、「全州マッコリ文化園区」と呼ばれるエリアもおすすめです。

マッコリと一緒に大量のおかずが提供されるスタイルの居酒屋では、全州ならではの体験を堪能できます。

おすすめお土産・雑貨を購入

伝統と現代が融合した独自の商品が揃う韓屋村で、思い出に残る素敵なお土産を見つけましょう。

北村韓屋村のお土産は、伝統的な韓国の紙である韓紙を使った工芸品が定番です。

「object 三清店」では、可愛らしい文房具やアクセサリー、ハングルがデザインされたマグカップなど、お土産にぴったりの雑貨が見つかります。

様々な韓国人イラストレーターのステッカーが揃う「ソウルステッカーショップ」、香りの良いオイルや香水、ハンドクリームなどを扱う「グランハンドソギョク」も個性的なお土産を探すのに最適です。

伝統的なお茶や茶器も、韓国らしいお土産として喜ばれるでしょう。

全州韓屋村のお土産の代表は、「PNB豊年製菓のチョコパイ」です。

マシュマロの代わりにホワイトクリームとイチゴジャムが入った独特の味わいが特徴で、様々なフレーバーがあります。

全州名物の豆もやしクッパと一緒に楽しまれることが多い、伝統的な米酒「母酒(モジュ)」や伝統酒「梨薑酒(イガンジュ)」、地元のクラフトビール「韓屋村エール」なども人気です。

伝統工芸品としては、竹と韓紙で作られた扇子「合竹扇」が有名です。

益善洞韓屋村では、おしゃれな韓屋を改装したアパレルショップで、手頃な価格でトレンド感のある洋服を見つけられます。

アクセサリーショップも充実しており、個性的なジュエリーやヘアアクセサリーなどが豊富です。

ヴィンテージショップでは、一点ものの古着を探すのも楽しいでしょう。

カフェ「Madang Flower Cafe」などでは、可愛らしいポストカードやミニブーケが販売されており、ちょっとしたお土産に最適です。

韓屋ステイ(伝統家屋に宿泊)

韓屋村を訪れるなら、ぜひ体験したいのが韓屋での宿泊(韓屋ステイ)です。

全州韓屋村は特に、ゲストハウスから高級韓屋ホテルまで宿泊施設が充実しており、思い出作りにぴったりです。

木造建築の温もりや韓国の歴史的な雰囲気に包まれて過ごす一夜は、近代的なホテル滞在とは一味違う、タイムスリップしたような感覚を味わえるでしょう。

客室は朝鮮時代のままの造りの部屋で、床に布団を敷いて眠るオンドル(床暖房)スタイルが一般的です。

畳のような床板に厚手の敷布団と毛布が用意され、冬でも床下からポカポカと暖かく過ごせます。

木の梁や格子窓、紙の障子戸に囲まれた空間に靴を脱いで上がり、縁側や中庭でゆったりとくつろぐ昔ながらの生活を体験可能です。

韓屋ステイは、ソウル中心部の北村韓屋村や西村エリア、全州韓屋村など、伝統的な街並みが残るエリアで多数見つけられます。

小規模なゲストハウスから美しく改装されたブティック韓屋ホテルまで様々で、素朴な民宿風に家族経営でアットホームな宿もあれば、洗練されたデザインの高級韓屋ホテルもあります。

部屋数が限られているため、人気の宿は早めの予約がおすすめです。

費用はピンキリで、ゲストハウスなら1泊約5万〜10万ウォン(約5,000〜10,000円)程度と手頃なところも多いです。

一方、プライベート感のある高級韓屋や大型の伝統旅館では1泊20万ウォン(約20,000円)を超える場合もあります。

平均的には、2人利用で1泊あたり約10万〜15万ウォン(約10,000〜15,000円)の宿が多く、設備やサービス内容によって変動します。

伝統茶のサービスや韓定食の朝食を提供する宿もあり、ワンランク深い文化体験が可能です。

朝食に家庭的な韓国料理やお粥を出してくれる宿、韓服試着や茶道体験ができる宿など、ミニ体験プログラムを用意した宿もあります。

オーナーやスタッフが伝統家屋の歴史や周辺の観光情報を教えてくれることも多く、現地の文化に触れながら交流できるのも醍醐味の一つです。

中庭に面したテラスで伝統茶をいただいたり、夜は静かな街並みを散策したりと、ゆったりした時間を過ごせるでしょう。

季節ごとの韓屋村の楽しみ方

韓屋村は四季折々に異なる表情を見せ、訪れる季節によって楽しみ方や適した準備も変わります。

坂道や石畳が多いため、どの季節でも共通して必要なのは、歩きやすいスニーカーなどの平底靴です。

ハイヒールやサンダルは避け、長時間の散策でも足に負担がかからない靴を選びましょう。

以下では、それぞれの季節の魅力を最大限に堪能するためのポイントをご紹介します。

春(3〜5月)

春は韓屋村を訪れるのに最適な季節の一つで、気候が安定している4月は特におすすめです。

温暖な気候の中、様々な花が咲きこぼれ、伝統的な韓屋と花々のコントラストが美しい景観を作り出します。

北村韓屋村では路地に桜が、全州韓屋村にもレンギョウなどが咲き誇り、韓服を着ての写真撮影や散策がより一層楽しめます。

朝晩の気温差が大きい春は、薄手のジャケットやカーディガンなど重ね着できる服装での訪問が理想的です。

夏(6〜8月)

湿気が多く蒸し暑い韓国の夏は、観光には少し厳しいかもしれませんが、古い韓屋は自然冷房効果があり、屋内であれば意外と快適に過ごせます。

北村韓屋村では、伝統茶屋で冷たい伝統茶を味わいながら休憩するのがおすすめです。

全州郷校で咲くサルスベリの濃いピンクが美しい全州韓屋村では、韓屋の室内で涼みながら生い茂る緑の活気も楽しむのも一興です。

夏は暑さ対策を最優先に、通気性の良い素材の服と日焼け対策グッズ(帽子や日焼け止め)を持参し、こまめに水分補給をしてください。

また、例年7月上旬〜下旬頃は梅雨時期のため、雨具を忘れずに準備しましょう。

秋(9〜11月)

気候が穏やかな秋は、韓国で最も過ごしやすい季節の一つです。

北村韓屋村では銀杏の木が鮮やかな黄色に染まり、韓屋と紅葉のコントラストが作り出す美しい景観は、写真愛好家にも人気です。

全州韓屋村は色とりどりの木々に街並みが彩られ、伝統的な提灯が灯される夜には幻想的な雰囲気を楽しめます。

散策に最適な季節ではあるものの、残暑の厳しい初秋、朝晩が冷え込み始める仲秋や晩秋の気温変化に留意し、それぞれに対応可能な服装の想定が必要です。

冬(12〜2月)

雪が積もった韓屋村は、幻想的な美しさを見せてくれます。

北村韓屋村では、積雪した韓屋の屋根が生み出す美しい景観や風情を楽しみつつ、温かいホットクなどの屋台グルメも味わえます。

全州韓屋村は韓屋の雪化粧と殿洞聖堂のコントラストが美しく、冬ならではの景色を堪能できるでしょう。

オンドル(床暖房)でとる暖は冬の韓国の醍醐味ともいえますが、寒さが厳しいため、厚手のコートやマフラーなどで防寒対策は万全にすることをおすすめします。

韓屋村訪問時の注意点・快適に楽しむコツ

韓屋村を訪れる際には、知っておくべき重要な注意点と快適に楽しむためのコツがあります。

これらを押さえることで、より充実した韓国伝統文化の体験が可能になるでしょう。

現地の文化とコミュニティを尊重する

韓屋村は単なる観光地ではなく、長い歴史と文化が息づく生きた空間でありながら、多くは基本的にいつでも散策可能です。

しかし制限はいくつか存在し、北村韓屋村は特に、人々が実際に生活していることへの配慮が重要です。

北村韓屋村では居住エリア(レッドゾーン)への観光客立ち入りが午前10時〜午後5時(月〜土曜)に限定され、日曜日は「路地休みの日」として一部エリアが通行制限されています。

観覧許可時間の厳守、静かな見学、ルールの尊重など、地元コミュニティへの敬意が求められます。

また、個人住宅への無断侵入や許可なき写真撮影はプライバシー侵害となるため避けるべきです。

近年はオーバーツーリズム対策として訪問規制が強化される傾向にあるため、最新の規則を事前に確認することをおすすめします。

騒がない、ゴミは持ち帰る、私有地に立ち入らないといった基本マナーの徹底が、韓屋村の美しさや伝統を未来へ継承することにつながります。

効率的な観光プランの立て方

韓屋村を効率よく楽しむためには、事前の計画が重要です。

混雑を避けるなら平日の訪問が理想ですが、週末しか時間がない場合は早朝や夕方以降の比較的空いている時間帯を選びましょう。

特に北村八景などの人気スポットは、朝早めに訪れることで他の観光客が少ない状態で写真を撮影できます。

効率的な観光のコツとして、あらかじめ地図を入手し、見学したいスポットを計画的に回るルートを考えておくことをおすすめします。

北村文化センターや全州韓屋村の旅行者ラウンジでは日本語の地図や詳細情報が入手できるので、まずはそちらに立ち寄るとよいでしょう。

全州韓屋村では季節ごとに様々な文化行事が行われているため、訪問時期に開催されている特別イベントやお祭りもチェックしておくと、より充実した体験になります。

各韓屋村の所要時間の目安としては、北村韓屋村は散策だけなら1時間程度、北村八景をすべて巡るなら2時間半〜3時間ほどかかります。

全州韓屋村は規模が大きいため、半日から1日かけてじっくり観光するのがおすすめです。

南山コル韓屋村は約1時間、益善洞韓屋村は1〜2時間程度で回ることができます。

韓屋村の真髄を味わう方法

韓屋村の真の魅力を堪能するためには、急ぎ足で有名スポットだけを巡るのではなく、細い路地や隠れた小道にも足を踏み入れ、ゆっくりと散策することをおすすめします。

観光スポットを駆け足でチェックするよりも、ひとつひとつの場所をじっくりと味わう方が、より深い満足感をもたらすはずです。

美しい瓦屋根の曲線、木造建築の繊細な装飾、静かな中庭など、時間をかけてゆっくりと巡ることで、細部に宿る韓国の伝統美を感じ取ってみましょう。

また、韓服を着て写真を撮ったり工芸体験に参加したりと、様々な文化体験は韓屋村での時間をより豊かなものにします。

北村韓屋村は韓屋内部を改装した伝統茶院、全州韓屋村は本場のビビンバ、益善洞韓屋村はリノベーションされたカフェなど、それぞれの韓屋村ならではの体験を見つけて楽しんでください。

地元の文化を尊重し、季節に適した準備をして訪れれば、韓屋村に息づく文化の奥深さや人々の暮らしの知恵に触れる時間は特別なものとなり、最大限に魅力を享受できるでしょう。

よくある疑問(Q&A)

韓屋村を訪れる前に多くの旅行者が抱くであろう疑問と回答をまとめました。

自分の興味や旅のスタイルに合わせて、より円滑で充実した韓屋村体験のための準備や訪問計画に役立て、心に残る特別な体験をお楽しみください。

Q:韓屋村に入場料はかかりますか?

A:北村韓屋村、南山コル韓屋村、益善洞韓屋村、全州韓屋村はいずれも入場無料ですが、村内にある博物館や文化施設など、個別の施設は入場料が必要となる場合があります。

Q:トイレや食事処はありますか?

A:韓屋村には公衆トイレや多くのカフェ、レストラン、屋台などがあり、困ることはありません。
北村韓屋村周辺には、三清洞や仁寺洞にかけて多くの飲食店があります。
全州韓屋村にはビビンバをはじめとする郷土料理店が多数ありますが、混雑する時間帯やオフシーズンには、一部休業している場合があるので要注意です。

Q:子連れや車椅子・ベビーカーでも韓屋村を楽しめますか?

A:韓屋村は子連れでも十分に楽しめるスポットです。
お子さんは韓服を着たり伝統的なお菓子を味わったり、独特の建築を見学したりと、新鮮で興味深い体験ができるでしょう。
全州韓屋村には伝統遊びを体験できる施設があり、南山コル韓屋村でも伝統的な遊びを体験できるプログラムが開催されています。
ただし、車椅子やベビーカーでの移動については場所によって状況が異なるため注意が必要です。
坂道や狭い路地が多い北村韓屋村は、車椅子やベビーカーでの移動で困難が生じやすい一方、全州韓屋村は比較的平坦な道が多く、南山コル韓屋村も移動しやすいと言われています。
訪問前に各韓屋村のバリアフリー情報を確認しておくことをおすすめします。

Q:荷物を預ける場所はありますか?

A:北村韓屋村に近い安国駅など、一部の地下鉄駅にはコインロッカーがあり、全州韓屋村の旅行者ラウンジでも荷物を預けられる場合があります。
韓服レンタルショップでは、レンタル中は荷物を預かってくれる場合が多いです。
大きな荷物がある場合は、事前にホテルに預けてから訪れるのも一つの方法です。

Q:ガイドツアーはありますか?

A:北村韓屋村などではガイド付きのツアーが用意されています。
ソウル市や民間の団体が主催するウォーキングツアーも人気があり、ガイドの説明を聞きながら散策することで、北村の歴史や韓屋の構造をより深く理解できます。
日本語での案内ツアーもあり、初めて韓屋村を訪れる方には特におすすめです。

まとめ:韓屋村の魅力と楽しみ方

韓屋村は単なる観光地ではなく、韓国の歴史と文化が凝縮された特別な空間です。

瓦屋根が連なる美しい風景、木造建築の繊細な造形美、自然と調和した建築思想は、現代の私たちに多くの感動と気づきを与えてくれます。

韓服体験、伝統茶文化、韓屋ステイなど、韓屋村でしか味わえない特別な体験も、魅力を一層深めます。

日常から離れ、静かに流れる時間の中で韓国の伝統美と向き合う旅は、心に残る特別な思い出になるでしょう。

近年、韓屋村は伝統と現代が融合した新たな文化発信地として進化を続けています。

若い世代によるリノベーションカフェ、伝統工芸の現代的解釈、韓国文化を体験できる多彩なプログラムの開発など、韓屋村は過去と未来をつなぐ重要な役割を担っています。

季節ごとに異なる表情を見せ、訪れる度に新たな発見がある韓屋村で、美しさと奥深さを体験してみませんか?

この記事が、あなたの韓国旅行をより充実したものにする一助となれば幸いです。

記事上で

• 韓屋村とは?
• 韓国で訪れるべき主な韓屋村
• 北村韓屋村(ソウル)
• 全州韓屋村(全羅北道・全州市)
• その他の伝統村
• 南山コル韓屋村(ソウル)
• 益善洞韓屋村(ソウル)
• 韓屋村のインスタ映えスポット
• 韓屋村を効率よく回るモデルコース
• 韓屋村で楽しめる体験
• 韓服レンタルでタイムスリップ
• 伝統茶屋・グルメを味わう
• おすすめお土産・雑貨を購入
• 韓屋ステイ(伝統家屋に宿泊)
• 季節ごとの韓屋村の楽しみ方
• 春(3〜5月)
• 夏(6〜8月)
• 秋(9〜11月)
• 冬(12〜2月)
• 韓屋村訪問時の注意点・快適に楽しむコツ
• 現地の文化とコミュニティを尊重する
• 効率的な観光プランの立て方
• 韓屋村の真髄を味わう方法
• よくある疑問(Q&A)
• まとめ:韓屋村の魅力と楽しみ方
ホテル
航空券
Things to Do
常に最新情報を把握
旅行やライフスタイルに関するさらなるおすすめ情報や魅力的なプロモーションについては、当社のニュースレターを購読してください。
購読する